飯盛山

⇒飯盛山への交通
会津若松駅前の道を直進。
駅から「はいからバス」等の循環バス等の
飯盛山行きのバスも出ている。
拝観自由/入場料無料(記念館・史学館は入場料有り)

福島県会津若松市一箕町飯盛山

 

士中一番・寄合一番・二番・足軽隊戦死者墓

 

 一般的に飯盛山で自刃した20名(19名)が白虎隊の全てであったように思われていますが、実際は白虎隊は士中一番・二番隊・寄合一番・二番隊・足軽隊の計300名の隊で、飯盛山で自刃したのは士中二番隊の一部の20名。

 自刃隊士の墓の右に並んでいる三十一基の墓は士中一番・寄合一番・二番隊・足軽隊の戦死者31名の墓です。
(士中二番隊は自刃者以外は戦死者無し)
士中一番隊(3名)寄合一番隊(15名)二番隊(7名)足軽隊(6名)

 

会津藩殉難烈婦の碑

 

 同じ飯盛山白虎隊墓の広場にある「会津藩殉難烈婦の碑」
 会津戦争を象徴する一つして白虎隊の自刃に並び「婦女子の自刃」や「娘子隊」「戦死」した女性の殉難があります。
 早鐘がなったら藩士家族は城内へ入るよう触れが前もって廻っており、新政府軍の城下へ侵入した8月23日、家庭によって、籠城戦の足手纏いとならない様、一家で自刃した家や、入城することが出来ず、薙刀を持ち隊に加わって戦った者、入城し負傷者の介護や焼玉の消火、兵糧の炊き出し等を行い被弾し戦死した者、入城する途中流れ弾に当たって戦死した者等計約200名の女性達が殉難した。

 この碑は、一度会津松平家救済の歳、三浦梧郎が条件として殉難女性の碑を建てるよう進言するも実現せず、のち山川健次郎等の尽力により建立された顕彰碑である。

 

思い出の碑

 

 
 士中二番隊自刃隊士墓の右奥、戦死隊士墓に向って左奥にある小さな脇道うを行くと直ぐに3つほどの碑が建っており、その一つ。

 通称「思い出の碑」と呼ばれるこの碑は、戊辰戦争の際、彰義隊に参加し潜伏していた所を密告され捕らえられた「武川信臣(内藤三彦)」と西郷隆盛に直談判しに行き捕らえられた広沢安任等が同獄となった際に歌会をし、その際の歌を、また同じく同獄となった山内昇(香渓)が纏めて碑として建立したもの。

 この場所は、冬は雪に埋もれ、夏は雑草に埋もれ確認する事が困難ですので、確認するのは春・秋がオススメです。
 かなり文字が磨耗していますが、現在でも読み取れます。

 

凌霜隊

 

 
 白虎隊墓のある広場から自刃の地へ進む入り口に、この凌霜隊の碑はあります。岐阜県郡上郡八幡町を中心とする郡上藩から派遣された隊で、西、東軍どちらが勝っても郡上藩が生き残れるように、保険として家老・朝比奈藤兵衛の息子「朝比奈茂吉」17歳を隊長に45名を脱藩の形で旧幕府軍に派遣し、のち会津藩の指揮下に入ったが、会津藩の降伏とともに凌霜隊も降伏。
 しかし藩の命令であったにも関わらず、藩は冷遇し、揚屋に監禁た。環境劣悪の為、病人まで出るありさま、ようやく赦免されたのは明治3年の事だったという悲劇の隊。

 

飯沼貞雄(定吉)墓

 

 
 飯盛山の白虎隊墓から自刃の地へ向かう途中の道に隊士の墓から離れて飯沼貞吉の墓がぽつんとあります。
 飯沼貞吉は、飯盛山で自刃した士中二番白虎隊士20名の中の唯一の生き残りです。
 蘇生した貞吉は、晩年まで白虎隊の事を語ろうとはせず、晩年ようやく語られその悲劇が明らかになったのでした。やっぱり唯一生き残ってしまった事が「恥」だと思っていたからでしょうか。
 定吉は戦後、逓信省で電気技師として各地で勤務し、明治38年には札幌で郵便局工務課長として赴任、仙台逓信局工務部長で退職し、仙台で病没。

 

白虎隊自刃の地

 

 
 白虎隊士の墓がある広場から案内に従って進むと、白虎隊自刃の地にたどり着きます。

 ここで隊士20名(うち1名蘇生)が城下町を見て、城下町が燃えているのを見違えて落城したものと思い自刃した訳ですが、なるほど、ここから城下町を眺めると、城下町の火災を城が燃えていると思ってもおかしくないなと思ったり…。

 

戸ノ口堰洞穴

 

 
 自刃の地より少し下った場所にあり、白虎隊士士中2番隊が戸ノ口原からこの飯盛山まで移動する為、通過した水洞で、猪苗代湖の水が流れ込んでいる人為的洞穴である。

 この戸ノ口堰洞穴にたどり着くまでの途中、重文のさざえ堂や宇賀神堂、洞穴前には厳島神社もあります。

⇒さざえ堂公式HP

 

白虎隊記念館

 

 飯盛山の白虎隊墓所への石段途中を左に折れた所、もしくは戸ノ口堰洞穴の所の階段を降り、途中を左に折れた所にある資料館。(白虎隊)と名前は冠しているものの、白虎隊以外の史料や遺品等も多く展示され、充実した記念館。

⇒白虎隊記念館公式HP

拝観時間/4月〜11月は午前8時〜午後5時
       12月〜3月は午前8時半〜午後4時半
入場料/大人400円・高校生300円・小中生200円

 



 

左上より「戸ノ口原十六橋石材」「水戸藩諸生隊烈士碑」、左下「家老内藤家の手水」「会津藩水車石臼」(記念館前)